Fiação do Norteとの最初の取り引きは2024年の秋でした。当時はまだ試作の段階で、生地のサンプルを10メートル取り寄せて、国内の縫製工場でシャツを2枚作ってみました。着てみて、洗ってみて、もう一度着てみた。それで決めました。
工房の場所と規模 ¶
Fiação do Norteはポルトガル北部のブラガ近郊にある小さな工房です。スタッフは4人、織機は6台。主にリネンとコットンリネン混紡の生地を製造しており、ヨーロッパの独立系ブランドへの卸が主な仕事です。オーナーのMiguel Ferreiraは3代目で、祖父の代から続く工房を引き継いで15年になります。
海水塩洗いという工程 ¶
Miguelが20年前から続けている工程で、製織後の生地を塩水に浸してから屋外で乾燥させます。塩のミネラルが繊維に作用し、通常の水洗い仕上げよりも早い段階で繊維がほぐれます。乾燥後に残る微細なムラが、均一な機械加工では出せない表情を作ります。この工程は工場の設備ではなく、工房の裏にある大きな石の台の上で行われています。
今シーズンの別注について ¶
サマードロップ2026では、通常の服地よりも薄く織り上げたリネンを別注しました。経糸と緯糸の密度を通常より粗くすることで、風が通りやすい構造にしています。この仕様はMiguelとのメールのやり取りで3ヶ月かけて決めたもので、試作を2回経ています。コースタル リネン シャツとコースタル トートバッグの両方に使用しています。
工房との関係を続ける理由 ¶
Fiação do Norteとの取り組みを続けているのは、素材の品質だけが理由ではありません。Miguelが「どんな服になるのか」を毎回聞いてくれることが大きいです。工房にとって、生地がどう使われるかを知ることは、次の仕様を決める参考になります。作る側と使う側が情報を共有することで、取り引きが単なる売買ではなくなります。
Fiação do Norteの生地を使ったアイテムは、7月5日(日)のサマードロップで解禁します。今シーズンのコレクションの詳細はドロップ当日にオンラインストアでご確認ください。